現代社会と弁護士(学術選書〈117〉―司法) [全集叢書]Ω

目次◇第一部　弁護士制度◇1　弁護士制度の基礎理論―弁護士制度研究の前進のために　一　本章の意図　二　三ケ月教授の弁護士制度論に対する批判（その一）　　1　三ケ月教授の弁護士制度論の基礎にあるもの　　2　裁判所と弁護士との関係をめぐる三ケ月教授の見解の批判　　3　弁護士と依頼者との関係をめぐる三ケ月教授の見解の批判　　4　弁護士法第一条に関する三ケ月教授の見解とその批判　三　三ケ月教授の弁護士制度論に対する批判（その二）　　1　三ケ月教授の方法　　2　弁護士制度における一元制と二元制　　3　ドイツ弁護士制度の諸問題　　4　再びバリスターについて　　5　アメリカの弁護士団体　　6　日本の弁護士について2　権利意識について3　弁護士職域の現状と展望4　裁判の権威◇第二部　刑事法廷の諸問題◇5　刑事法廷の諸問題―刑訴特例法案に関連して　　一　刑事法廷における弁護士倫理と裁判官倫理　　二　英国法廷における退廷と不出頭　　三　「荒れる法廷」についての感想　　四　過激派弁護人は過激であるか　　五　藤永参事官の所説について　　六　特例法案は憲法違反である6　弁護人依頼権の放棄は許されるか7　司法における権威主義と民主主義　序　論　本　論8　弁護の技術―道をひらいた異国の天才たち9　伝　統―その継承と創造◇第三部　弁護士自治について◇10　弁護士自治序説――弁護士自治の起源　一　自治体としての弁護士団体・地方自治体・大学　二　英国弁護士団体による後進養成　三　職業的法律家の出現　四　ギルドとしての都市・大学・弁護士団体　五　中世における自治権の獲得・喪失過程　六　中世における自治権の獲得・喪失過程　七　弁護士団体のギルド的自治11　英国の弁護士自治について〔対談〕　一　「弁護」に寛容、「代理」に峻厳　二　オフィサー・オブ・ザ・コートという観念の背景にある身分的断絶　三　ソリシターと自治　四　「オフィサー・オブ・ザ・コート」論の本質　五　弁護士二元制の消滅　六　弁護士制度研究の方法12　弁護士自治の基礎理論〔対談〕　一　問題へのアプローチ　二　弁護士自治の正当性の今日的根拠　三　完全自治の神話　四　中世的自治（バリスター）　五　ブルジョア革命と近代的弁護士自治　六　「独立の司法機関」と「オフィサー・オブ・ザ・コート」　七　再び弁護士自治の正当性について　八　補　　遺著者紹介（「BOOK著者紹介情報」より）（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）古賀 正義(コガ マサヨシ)弁護士。１９２７年平壌生まれ。５２年東京大学法学部卒業。５７年弁護士登録。７２年第二東京弁護士会会長、日本弁護士連合会副会長。７９～８２年法制審議会委員（法務省）。９０年司法試験管理委員（法務省）出版社からのコメント司法制度改革へ通ずる先見的弁護士論内容紹介弁護士制度のあり方を振り返り，英国の弁護士制度との比較を通して，あるべき姿を探究する。三カ月章教授の弁護士制度論に応える，決定的批判を通して制度論のあり方を活写する。制度論の出発点としての必読書。